鎮江のあらまし
長江中下遊平原に属する鎮江は、江蘇省南西部長江下流の南岸に位置する。鎮江は「一水が横臥し、三崗が連なる」ところで、ここには雄大な長江と美しい運河から成る「十字黄金水道」がある。また、寧鎮山脈と茅山山脈が組み合わさって「山字形」の地形構造を形成している。大自然の霊気が集まることで優れた人材を育んできた鎮江は、呉文化の発祥地であり、国務院が認める「国家歴史文化名城」である。山水たおやかな鎮江は、「大河の風貌」と「山林に囲まれた街」の要素が完璧に融合している。天の宝鎮江は、古くから栄え、物産は豊かで、歴史的には著名な「魚米の郷」である。ここには人文の才能が集り、地位名声を得た実力者や博識碩学の知識人を何代にもわたって輩出してきた。長江と黄河が運河で交わる、最も美しい場所、それが鎮江なのである。
鎮江基本情報
別称
宜、朱方、谷陽、丹徒、武進、京口、晋陵、南徐州、延陵、潤州
気候
北アジア熱帯季節風気候
市の木・市の花
タイサンボク、ツツジ
地理位置
江蘇省南西部の長江下流南岸、北緯31度37分~32度19分、東経118度58分~119度58分の間に位置し、西は南京、南は常州、北は揚州に隣接する。南京都市圏の成員都市であると同時に揚子江都市群の重要な構成要素であり、華東地区の交通において重要な中枢である。国務院公布の国家歴史文化名城であり、重要な港町である。また、中国酢の都、2023年「東アジア文化の都」候補市でもある。
人口
321.1万人
面積
3840平方キロメートル
言語
普通語(北京語)、江淮方言
城の歴史
鎮江は中国歴史文化名城の一つである。夏、商(殷)の時代には古揚州に属した。西周の時代、宜侯の封土となったため宜と呼ばれた。春秋時代には呉、越に属し、朱方と呼ばれ、戦国時代には楚に属して谷陽と名乗った。
秦王政37年(紀元前210年)丹徒県が置かれ、会稽群に属した。前漢後漢の時代は秦の制度が踏襲された。
東漢建安14年(209年)、孫権が京口(徐陵とも)に鉄甕城を築いて長江を制したことから、鉄甕という別称を得る。ほかにも、京城、京口、徐陵、京江などと呼ばれた。
嘉禾3年(234年)、孫呉により街の名が丹徒から武進に改まる。しかし西晋太康3年(282年)、その名は再び丹徒県へと変わり、毗陵群に属するようになる。永嘉5年(311年)、改編により晋陵群が設置され、晋凌と呼ばれるようになる。南朝宋永初2年(421)京口に南徐州が置かれる。
隋の時代、丹徒の名から延陵県と改められ、南徐州も潤洲と改められる。
北宋政和3年(1113年)、鎮江府が開かれ、鎮江という呼称が始まる。以降、宋、元、明、清と引き継がれる。
民国17年(1928年)鎮江県と改められる。
1949年4月、鎮江県廃止により鎮江市と丹徒県とに二分され、蘇南行署鎮江専署に属する。
1983年3月、鎮江市は省直轄となり、丹徒、丹陽、揚中、句容の4県は鎮江市へと合併される。
観光スポット分布
祝祭・風習
鎮江へのアクセスと市内の交通
付近の空港
南京禄口国際空港
成田国際空港→南京禄口国際空港(約3時間30分)→高速鉄道で鎮江駅まで(約1時間30分)
関西国際空港→南京禄口国際空港(約3時間15分)→高速鉄道で鎮江駅まで(約1時間30分)
那覇空港→南京禄口国際空港(約2時間)→高速鉄道で鎮江駅まで(約1時間30分)
上海浦東国際空港
成田国際空港→上海浦東国際空港(約3時間25分)→高速鉄道で鎮江駅まで(約2時間30分)
羽田国際空港→上海浦東国際空港(約3時間15分)→高速鉄道で鎮江駅まで(約2時間30分)
関西国際空港→上海浦東国際空港(約2時間35分)→高速鉄道で鎮江駅まで(約2時間30分)
福岡空港→上海浦東国際空港(約2時間)→高速鉄道で鎮江駅まで(約2時間30分)
新千歳空港→上海浦東国際空港(約4時間)→高速鉄道で鎮江駅まで(約2時間30分)
那覇空港→→上海浦東国際空港(約2時間15分)→高速鉄道で鎮江駅まで(約2時間30分)
高速鉄道

鎮江の高速鉄道網は発達しており、長江デルタ地帯の各都市と短時間で往来可能である。鎮江には、鎮江南駅、丹陽北駅、句容西駅、丹陽駅、大港南駅、鎮江駅、丹徒駅、宝華山駅と、全部で8か所の高速鉄道駅(一部は在来線駅)がある。

駅名 住所
鎮江南駅 江蘇省鎮江市丹徒区駅前北路、
丹陽北駅 江蘇省鎮江市丹陽市開発区前艾鎮站前大道
句容西駅 江蘇省鎮江市句容市郭庄鎮新昌村付近
丹陽駅 江蘇省鎮江市丹陽市駅路53号
大港南駅 鎮江市京口区金潤大道
鎮江駅 鎮江市潤州区中山西路73号
丹徒駅 江蘇省鎮江市丹徒区谷陽東大道付近
宝華山駅 江蘇省鎮江市句容市312国道
公共バス
市内は公共バスが発達している。また、スマート交通システムが発展しており、乗車の際の運賃の支払いは顔認証システムで可能である。「一線一特色一文化」の形式のもと、「特色ある文化的バス路線」の実現に邁進している。
観光バス
市内には観光バスが2路線走っている。予約なしで乗車可能であり、鎮江を心ゆくまで遊覧することができる。
606番のバス(鎮江―千華古村間遊覧路線)は途中、鎮江市南門バスセンター、鎮江駅、宝華山(千華古村)などを経由する。
鎮揚観光専門路線は、途中、焦山風景区、甘露寺、大市口、鎮江駅などを経由し、市を越えて揚州遊覧も可能である。
タクシー
普通タクシーの初乗り料金は10元/3キロであり、新エネルギー車の場合は11元/3キロとなる。