天下一品江山

圌山景勝地

鎮江の東に位置し、長江に臨んでいる。圌山は豊かな自然環境で有名になり、森や竹林が茂っていて、鳥が囀り、花の香りが漂って、泉の水がどんどんと流れている。崖は36か所、洞窟は72か所ある。そして、主峰の頂に聳え立っている圌山塔、中腹に建てられた千仏楼の西林寺、五峰山の麓に隠れている紹隆寺、長江を見守る古い砲台などがある。崖が36か所、険しい坂が72か所あるため、登って行くうちに、景色が移り変わっていく。また、「万里の長江一の塔」と呼ばれる報恩塔が天に届くように聳え立っている。

圌山は緑山や澄んだ水に恵まれ、仏教の修行者にとって絶好な場所である。一番盛んな時には、尼寺だけで数十軒もあった。今日、西林寺、東霞寺、紹隆寺、楞儼禅寺があり、長年お参りの人が次から次へと集まる場所となっている。

地形が険しく、それに長江の要所であるため、圌山は古来軍隊が奪い合う地だった。唐代(618年~907年)に海軍が設置され、宋代(960年~1279年)になると、砦が設けられた。韓世忠はここで金の軍隊と戦い、金兀術の軍隊を黄天湯で包囲したため、その後、金の軍隊は南宋を侵入することができなかった。

圌山ではきれいな景色が眺められ、気候が穏やかで、物産が豊かで、悠久の飲食文化や歴史を有している。特に圌山の麓に位置している長江の三江営で捕られた鮒、太刀魚、フグなどは長江で育てられる絶品と言っても過言ではないが、東郷にある羊肉の醤油炒め、田鰻のスープも手込んだ料理で、有名なグルメである。